フトアゴヒゲトカゲの飼育環境を検証する

飼育環境について

フトアゴヒゲトカゲはオーストラリアの中央部に広く分布している動物です。
爬虫綱有隣目に属するフトアゴヒゲトカゲですが、我々と異なり「変温動物」であり、外気温に体温が左右されます。
フトアゴヒゲトカゲの飼育環境は、生活できる温度に管理することが重要となります。

何も温度管理をしていない時の室温およびゲージの温度変化です。
大学なので断熱機能が強いためか、外気温の変動に対して室温が影響を受けにくい特徴があります。

何も温度管理をしていない時の室温およびゲージの温度変化です。
大学なので断熱機能が強いためか、外気温の変動に対して室温が影響を受けにくい特徴があります。

いくつかのサイトや報告がありますが、およそ理想的なフトアゴヒゲトカゲの飼育環境です。
昼にはバスキングスポットと呼ばれる温度の高い場所(35~40度)と低い場所(25~30度)を設定した「温度勾配」が重要です。
これがうまくできていれば、生体は過ごしやすい温度を選択することができます。

夜間は昼より低い温度のみで管理をしますが、これ以上下がると体調不良を生じやすくなります。
河口湖は寒く、24時間のエアコン管理は困難であるため、検証が必要でした。

部屋の暖房をoffの状態で温度管理機器を稼働させると、室温よりも高温を維持できますが、部屋の温度にゲージ温度が影響されていることがわかります。この状態は改善しなければなりませんでした。改善策として、スタイロフォームによる簡易温室も設置しましたが、温度はやはり既定の温度に達せませんでした。

そこで、当初パネルヒーターとセラミックヒーターを左右で離していたのを、同方向に設置しました(イラストと同じ状況です)。そうすると、ゲージ温度が室温に影響されずに独立することができました。やや高値ですが、生体は温度が低い場所を選択することができるので、飼育環境が整ったと判断しました。

飼育の際には、生体の生存している環境について調べ、飼育環境の調整をしましょう。

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